■わかめ |
▼わかめの一生 |
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わかめの一生は1年です。
それを巧みに利用したのが養殖わかめです。
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▼岩手のわかめ養殖と生産量 |
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国内におけるわかめの生産量は、昭和30年中期に天然わかめ6万トンでしたが、30年代の後半に養殖技術が開発され、その後、生産が急増し、41年以降は養殖わかめが天然わかめより多くなりました。
養殖わかめの主な生産地は岩手・宮城県で全国生産量の67%(平成10年)を占めています。
最近は国内で生産されるわかめを上回る量のわかめ製品が中国などから輸入されるようになってきており、国内産のわかめの価格に影響を与えています。
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▼わかめの加工 |
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岩手県における代表的な加工品の「湯通し塩蔵わかめ」は、90℃以上の熱湯に30〜60秒通し、直後に流水で冷却し、塩漬けしたものです。 |
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■こんぶ |
岩手県で生産されるこんぶの種類はまこんぶ、ほそめこんぶ、みついしこんぶの3種類です。近年は種苗の培養技術の進歩により、養殖施設は、
わかめ養殖施設とほとんど同じようなものです。
岩手県のこんぶは干しこんぶのほかに、湯通し塩蔵こんぶ、すきこんぶ、きざみこんぶなどに加工されています。 |
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■かき |
かき養殖は種がきを宮城県から購入して、養殖縄にはさみこんで、垂下して養殖します。
岩手県は広島県・宮城県・岡山県につぐ第4位の生産県です。最近は殻付きで販売する一粒かきの養殖がたくさん行われていて、むき身かきの2倍近い生産額を上げています。 |
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■ほたてがい |
ほたてがいの産卵期は4月ごろで、産卵された稚貝は約30日から40日間、海水中を浮遊生活(プランクトン)してから物に付着します。
この付着期に採苗器を海中に入れて稚貝をとり、これを約2年間養殖し、10cm以上の貝にして、販売します。 |
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■あわび |
▼あわび養殖 |
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岩手県のあわびは、えぞあわびと呼ばれる種類です。
産卵期は夏から秋で、産卵された卵はその後浮遊幼生となり3〜4日間浮遊生活をしてから海底に沈着します。
この沈着した稚あわびは1cm位までは、岩に付着している水ゴケ(けい藻)を食べて大きくなりますが、その後はこんぶやわかめなどの海藻類を食べるようになります。
漁獲される9cm以上のあわびに生長するまで5年もかかります。そのため禁漁期間や漁獲する大きさの制限、あるいはコンクリートブロックの投入などによる漁場づくりをして、あわびの増殖をはかっています。
また、あわびの種苗などを生産するため大船渡市に栽培漁業センター(現在は社団法人岩手県栽培漁業協会)を建設し、55年度から種苗生産を始めました。そして、放流効果も着々と出ています。 |
▼あわびの生産 |
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全国では、2,000トン前後のあわびが生産されています。
あわびは、本県の最も重要な磯資源ですが、生産量は、昭和59年の152トンを最低に近年は増加傾向にあります。
あわびを増やすために、県、市町村、漁業協同組合などが一体となって、種苗の放流、餌の確保、密漁防止の3つを重点的に実施しています。 |
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■うに |
▼うにの増殖 |
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岩手県のうにの種類は、きたむらさきうにと、えぞばふんうに(ボウズカゼ)が主です。
産卵期は夏から秋で、産卵された卵はその後幼生となり30日間位浮遊生活をしてか海底に沈着します。
この沈着した稚うには1cm位までは、岩に付着している水ゴケ(けい藻)を食べて大きくなりますが、その後はこんぶやわかめ・あおさなどの海藻類を食べるようになります。
漁獲される5cm以上のうにに生長するまでには3年もかかります。そのためあわびと同じように禁漁期間や漁獲する大きさの制限、やせうにの移植あるいはコンクリートブロックの投入などによる漁場づくりをして、うにの増殖をはかっています。
また、うにの種苗を生産するため種市町に社団法人岩手県栽培漁業協会種市事業所を建設し、62年度から種苗生産を始めています。 |
▼うにの生産 |
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うには、あわびにつぐ本県の重要な磯資源です。
しかし、生産量をみると昭和40年の3,000トンから最低の昭和59年の580トン(殻付)まで大きな変動が認められます。
うにを増やすために、適正漁獲と生殖巣歩留りの増加、やせうにの移植、人口種苗の放流、漁場づくりの4つを重点的に実施することにしています。
うにの殻むき作業には殺菌海水を使ったり、漁業者も白衣を着用するなど衛生管理への取り組みが進んでいます。 |
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■さけ |
岩手県では、明治時代からさけふ化放流事業を行ってきました。昭和61年に岩手県さけ増殖振興計画(昭和70年度生産目標7万トン)をたて、関係者の協力のもとにふ化場の整備拡充、健康なさけ稚魚を放流する等いろいろ努力してきました。(稚魚放流数4.4億尾)その結果さけの漁獲量は年々増加し、平成2年度には5万トン、平成8年度には7万トンを超え、目標を達成することができました。
川に放流されたさけの稚魚は、海にくだりそして沿岸から沖合へ移動し、その後アリューシャン列島海域まで回遊して、3〜5年後には母なる川に帰ってきます。 |
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